3012月

title:内山高志直前インタビュー

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――365日ぶりの試合です。この間はどう過ごしましたか?

「基本的には練習です。ボクシングは仕事の一面もありますけど、好きでやっていることを確認しながら、試合がなくてもレベルアップを心掛けました」

――プロフェッショナルな自己管理です。

「努力とか才能も大事ですけど、自分自身のマインドコントロールも大事ですよね。たとえばですけど、1年前に対戦した金子大樹(横浜光)ともう1度戦えと言われたら、精神面を充実させるのに、工夫が必要になります。単に頑張ろうでは1回目より気持ちが落ちる。でも向こうはリベンジに燃えやすい」

――ではどうすべきでしょうか。

「ひとつは、周りがどれだけ「新旧対決」と銘打っても、自分の心には受け入れないことですね。俺も上を目指す過程なんだから、旧じゃないって。あと、日本人対決は、対戦相手のお客さんも観に来ているので、その人たちも負けを納得するくらいのパフォーマンスが必要だと思うんです。それを目指すこともモチベーションですね」

――その理論から言うとバスケスのような外国人は、モチベーションに欠きますか?

「実際、リマッチは燃えづらそうだと感じました。そんなときはキツい練習を増やします。練習を台無しにしたくない気持ちがこみ上げて来ますから」

――年齢は35を迎えました。

「2013年までの年齢制限なら、オリンピックに出られなくなる年齢ですよね(笑)。もちろん、疲れはたまるようになったし、昔なら反応できたと思うパンチをもらうこともあります。でもそれらを技術の向上でカバーできています。成長しているから精神的に若いんです。スパーで打ち込まれるようになって試合に倒されたら、若さを保つのが難しいはずです」

――今回対戦するイスラエル・ペレス(アルゼンチン)は内山選手にとってかみ合いはかなりよさそうな相手です。

「ジャブの差し合いで上回って、そこから手数で圧倒したいですね。相手も手数の豊富な選手ですが、それに負けないようにしたいです」

――内山選手の目標にはよくラスベガス進出、日本史上最多防衛記録を塗り替えるなどが挙がります。本当に意識しているのは何でしょうか?

「メジャー4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)の世界王座統一は狙っていますね。最強を証明したいのは、やっぱりボクサーとして当たり前じゃないですか?」

――WBCの世界王座に就いた三浦選手は再戦を希望しています。

「昔より実力が拮抗しているはずだから、面白い試合になると思います。彼が先日、いい試合をしたので(エドガル・プエルタに6回TKO勝ち)、ファンはきっと僕と比較する。そういう対象にしてくれること自体、ありがたい話ですけど、見劣りをしない試合をしたいです」

――今年も日本ボクシング界の年間最終試合となりますが、去年のようにここで年間最高試合を持っていくなどは?

「意識していないですね。前回選ばれたのは金子に善戦を許した証拠でもあります。でもひとまず今回は、中盤から後半にかけてチャンスがあったら倒したいと思っています」